パソコンが起動しない原因と対処法|症状別の確認項目と修理費用の完全ガイド
- 公開日:2025/11/9
- 最終更新日:
- パソコン修理
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「パソコンの電源ボタンを押しても起動しない…」と困っていませんか?
この記事では、パソコンが起動しない場合の原因と対処法について、電源が入らない、ロゴ画面で止まる、ブルースクリーンなど症状別の原因、自分でできる確認項目、修理業者に依頼すべきタイミング、修理費用の目安まで詳しく解説します。
この記事を読めば、症状に応じた適切な対処法がわかり、無駄な修理費用を避けることができます。(専門知識は不要です!)
注:起動しないトラブルの原因は様々です。この記事では一般的な症状と対処法に焦点を当てていますが、症状が改善しない場合や異音・異臭がする場合は、すぐに専門業者に相談してください。
⚠️ 重要な注意事項
焦って何度も再起動を試みたり、初期化をしたりすることは、症状を悪化させたり、データを完全に失ったりするリスクがあります。まずは落ち着いて、この記事で紹介する自己対処法を試してください。
I. 症状別の原因と自己対処法
パソコンが起動しないトラブルは、大きく「電源が入らない」と「電源は入るが起動しない(ロゴ画面で止まる、ブルースクリーンなど)」の2つに分類されます。
1. 「電源が入らない」(電源ボタンを押してもランプが点灯しない)
この症状は、電源スイッチを押しても、電源ランプがまったく点灯・点滅せず、パソコン本体が動かない状態を指します。
主な原因
「電源が入らない」主な原因リスト
- 電力供給の問題: 電源ケーブルがコンセントやPC本体から抜けている、または中途半端に挿さっている、電源タップの故障、電力不足など
- 電源系統の故障: 電力を供給する電源ユニットの故障や、マザーボードの故障
- バッテリーの異常: ノートパソコンの場合、バッテリーが劣化している、またはACアダプターが故障している
- 残留電流(帯電): パソコン内部に静電気や残留電流が蓄積し、正常に起動しなくなっている
- 物理的な問題: 電源スイッチ周りに埃がたまり、変に電流が流れてスイッチが押しっぱなしの状態になっているケース
自分でできる確認項目
1. 接続状況の確認
電源ケーブルがPC本体と壁のコンセントにしっかり接続されているかを確認します。電源タップを使っている場合は、壁のコンセントに直接繋いで起動を試します。
2. ファン/異音の確認
ファンがまったく動いていない(音がしない)場合は、電力が供給されていないか、起動に問題が生じている可能性があります。
3. ノートPCの充電確認
ノートPCの場合、ACアダプターが断線・変形していないか確認し、1時間程度充電してから再度電源を入れます。バッテリーを取り外せる機種であれば、バッテリーを外した状態でACアダプターを繋いで起動を試します。
4. 放電作業の実施
長時間使用による静電気蓄積が原因の場合、放電作業が有効です。電源ケーブルや周辺機器(USBメモリ、プリンターなど)をすべて取り外し、数十分放置してから再起動を試みます。
💡 放電作業は「パソコンの深呼吸」
放電作業は、人間が深呼吸して気持ちをリセットするようなものです。長時間働き続けた(使用した)パソコンは、体内に疲労物質(静電気)が溜まっています。一度すべてのケーブルを外して休ませる(放電)ことで、リフレッシュして再び正常に動き出すことがあります。
2. 「電源は入るが起動しない」(ロゴ画面で止まる、ブルースクリーンなど)
電源ランプは点灯・点滅しているにもかかわらず、OSが完全に立ち上がらない状態です。
A. ロゴ画面で止まる・画面が真っ暗なまま進まない
電源は入るが、メーカーロゴ(富士通、DELL、NECなど)が表示されたまま先に進まない、または画面が真っ暗なまま何も表示されない状態です。
原因:
OS/システムファイル破損
説明: Windows OS自体に何らかの不良があることが多い
原因: Windows Updateの失敗や強制終了によるシステムエラー
ストレージ故障
説明: OSが格納されているハードディスクドライブ(HDD)やSSDの故障や不具合
危険度: データ損失のリスクが高い
マザーボード/メモリの不具合
説明: マザーボードやメモリの故障
対応: 専門業者による診断が必要
液晶系統の不具合
説明: 画面は映らないがパソコンの駆動音が聞こえる場合
原因: 液晶ディスプレイや液晶ケーブルの故障
自分でできる確認項目:
ロゴ画面で止まる場合の確認項目
- 周辺機器の取り外し: マウス、プリンター、外付けHDDなど、すべての周辺機器を外し、ACアダプターのみを繋いで再起動
- 外部モニターでの確認: 画面が映らない場合、外部モニター(テレビなど)に接続し、そちらに画面が表示されるか確認
- 直前の行動の確認: 起動しなくなる直前に、Windows Updateを行ったか、強制終了を行ったか、新しいソフトをインストールしたかを思い出す
- セーフモードの起動: セーフモードで起動できるか試すことで、ソフトウェアの問題かどうかを切り分けられる可能性がある
外部モニターでの確認の重要性:
外部モニターに接続して画面が表示されるかを確認することで、本体(マザーボード等)の故障かディスプレイ単体の故障かを切り分けられます。これにより、修理費用を大幅に抑えられる可能性があります。
B. ブルースクリーンになる(エラーが表示される)
パソコン起動中、または起動途中で、青い画面に白い英字のエラーメッセージが表示され停止する状態です。
💡 ブルースクリーンは「車の警告灯」
ブルースクリーンは、車のダッシュボードに表示される警告灯のようなものです。エンジン警告灯(エラーコード)が点灯したら、すぐに原因を調べる必要があります。警告を無視して走り続ける(再起動を繰り返す)と、エンジン(ハードウェア)が壊れてしまいます。エラーコードをメモして、専門家に診てもらうことが大切です。
原因:
- ハードウェアの故障: メモリ、ストレージ、マザーボード、CPUなどのハードウェアに重大な不具合が発生している場合
- OSやドライバの不具合: OSのシステムエラーやドライバの互換性問題、ウイルス感染など
自分でできる確認項目:
ブルースクリーン発生時の確認項目
- エラーコードの記録: ブルースクリーンに表示されたエラーコードやメッセージをメモまたはスマートフォンで撮影しておく(修理業者に伝えるための重要な情報)
- 周辺機器の取り外し: 外部機器の接続が原因でドライバの不具合が発生している可能性があるため、すべて取り外して再起動を試みる
- BIOSの確認: BIOSをデフォルト設定に戻したり、ボタン電池を抜き差しする(CMOSクリア)ことで解決するケースもあるが、分解を伴うため専門業者に依頼することが推奨される
⚠️ エラーコードの記録が重要
ブルースクリーンに表示されるエラーコードは、原因を特定するための重要な手がかりです。画面が一瞬で消えてしまう場合でも、スマートフォンで撮影しておくことで、修理業者が迅速に原因を特定できます。
3. 再起動を繰り返す・起動後すぐに電源が落ちる
電源を入れてもすぐに電源が落ちる、または正常に起動する前に再起動ループに陥る症状です。
原因:
熱暴走/ファン故障
説明: CPUファンが故障し、内部の熱が逃げず、パソコンの保護機能が働いて電源が切れている可能性
異音: 「カラカラ」「カリカリ」という音
ハードウェアの故障
説明: メモリの不具合、HDDの故障、電源ユニットの異常
異音: HDDから「カチカチ」「ジージー」という音(危険なサイン)
- 物理的な損傷/劣化: バッテリーの劣化、電源スイッチ周りの埃
- ソフトウェア: Windows Updateの失敗
前兆となる異音
⚠️ 危険な異音のサイン
ファンから「カラカラ」や「カリカリ」という異音: ファンに異常がある可能性があります。
HDDから「カチカチ」「ジージー」という異音: ハードディスクの故障が疑われ、データ損失のリスクが非常に高く、危険なサインです。すぐに電源を切り、通電を避けて専門業者に相談してください。
💡 異音は「体の痛みのサイン」
パソコンから聞こえる異音は、体が発する痛みのサインに似ています。軽い痛み(ファンの音)は注意が必要なサインですが、激しい痛み(HDDのカチカチ音)は重大な病気の兆候です。痛みを我慢して無理をする(使い続ける)と、取り返しのつかない状態(データ損失)になってしまいます。
II. 修理業者に依頼すべきタイミング
自力での放電や周辺機器の確認、OSの簡単な修復操作(セーフモードでの確認など)を試しても症状が改善しない場合、または以下の状況では、すぐに修理業者に依頼すべきです。
修理業者に依頼すべき状況
- 異音や異臭がする場合: 「カチカチ」というHDDの異音や、焦げ臭いにおいがする場合は、データ損失や基板損傷の危険性が非常に高いため、直ちに電源を切って通電を避け、専門業者に相談
- ハードウェアの故障が疑われる場合: ケーブルや設定を確認しても改善せず、マザーボードや電源ユニット、HDD/SSDといった内部パーツの故障が疑われる場合
- データ保護が最優先の場合: Windowsの起動トラブルは初期化によって解消することが多いが、初期化を行うと内部データがすべて削除される。大切なデータを保護・復旧したい場合は、初期化をせずにデータ保護に対応した専門業者に依頼すべき
- ブルースクリーンのエラーコードが判読できない場合
- 自分で原因特定や対処を試みて、かえって状態を悪化させるのを避けたい場合
⚠️ 初期化によるデータ損失に注意
Windowsの起動トラブルは初期化によって解消することが多いですが、初期化を行うと内部データがすべて削除されます。大切な写真、動画、書類などを保護したい場合は、初期化をせずにデータ保護に対応した専門業者に依頼してください。
III. 修理費用の目安
起動しないトラブルの修理費用は、原因がシステム(OS)にあるか、ハードウェア(マザーボードやストレージ)にあるかで大きく変動します。
1. 修理費用の相場(作業料金ベース)
「起動しない」トラブルの場合、専門業者が行うシステム・アプリケーション対応(起動しない状態の復旧)の相場は、¥15,400~25,300(税込)が目安です。
| 症状/作業内容 | 専門業者(作業費のみ)の相場 | メーカー修理(富士通/NECなど)の目安 |
|---|---|---|
| 起動しない/システム修復 | ¥15,000~25,000 | NEC: ¥57,860~, 富士通: ¥61,270~ |
| 正常に起動しない状態からの復旧 | PCホスピタル:¥22,000 | – |
| OSリカバリー(初期化) | G・O・G:¥11,220, デジタルドック:¥16,500~ | – |
| データ復旧、救出 | ¥19,000~¥21,000 | – |
| ブルースクリーン (OS破損) | デジタルドック:¥16,500~ | – |
※上記の費用は作業料金(工賃)の目安であり、基本料金(診断料)や部品代が別途必要になることがほとんどです。
2. ハードウェア部品交換の費用(高額化の目安)
原因がハードウェアの故障(物理障害)の場合、部品交換が必要となり高額になります。
| 故障と予想される箇所 | 専門業者の総額目安 | メーカー修理(富士通)の目安 |
|---|---|---|
| 電源ユニット交換 | ¥15,180~25,460(部品代込) | ¥36,630~ |
| マザーボード交換 | ¥24,420~28,160(部品代込) | ¥70,840~ |
| HDD/SSD交換 | ¥25,000~40,000(部品代込/OSインストール含) | ¥61,270~ |
| メモリ交換 | ¥7,040~(部品代込) | ¥70,400~ |
メーカー修理との比較
メーカー修理(富士通・NEC等)
メリット: 純正部品使用、保証が充実
デメリット: 費用が非常に高額(マザーボード交換が¥70,840~、メモリ交換が¥70,400~など)
向いている人: 保証期間内、または費用よりも純正部品を優先する方
専門業者(PCホスピタル等)
メリット: メーカー修理より費用を抑えられる、対応が早い、データ保護に対応
デメリット: 業者によって技術力や料金が異なる
向いている人: 費用を抑えたい方、データを保護したい方
専門業者に依頼した場合、これらの部品交換が必要な修理でも、メーカー修理より費用を抑えられる可能性が高いです。例えば、マザーボード交換の場合、メーカー修理では¥70,840~ですが、専門業者では¥24,420~28,160(部品代込)と、約3分の1の費用で済む場合があります。
⚠️ 見積もりの確認が重要
修理費用は症状や部品によって大きく変動します。必ず複数の業者から見積もりを取り、作業内容、部品代、基本料金(診断料)などの内訳を確認してから依頼しましょう。見積もりが曖昧な業者は避けることをお勧めします。
まとめ:パソコンが起動しない場合の対処法
この記事では、パソコンが起動しない場合の原因と対処法について解説しました:
- 症状別の原因と自己対処法:正確な診断が重要
「電源が入らない」場合は、接続状況の確認、放電作業、ノートPCの充電確認を試しましょう。「ロゴ画面で止まる」場合は、周辺機器の取り外し、外部モニターでの確認、セーフモードの起動を試します。「ブルースクリーン」の場合は、エラーコードを必ず記録し、周辺機器を取り外して再起動を試みてください。「再起動を繰り返す」場合は、異音(「カラカラ」「カチカチ」「ジージー」)に注意し、HDDの異音がする場合はすぐに電源を切って専門業者に相談しましょう。
- 修理業者に依頼すべきタイミング:早期対応で被害を最小限に
異音や異臭がする場合、ハードウェアの故障が疑われる場合、データ保護が最優先の場合は、すぐに専門業者に依頼してください。自己対処で改善しない場合や、ブルースクリーンのエラーコードが判読できない場合も、専門家の診断を受けることをお勧めします。初期化はデータが完全に削除されるため、大切なデータがある場合は初期化前に必ず業者に相談しましょう。
- 修理費用の目安:システム修復と部品交換で大きく異なる
システム修復の場合は¥15,000~25,000程度が相場です。ハードウェアの故障で部品交換が必要な場合、電源ユニット交換が¥15,180~25,460、マザーボード交換が¥24,420~28,160、HDD/SSD交換が¥25,000~40,000、メモリ交換が¥7,040~が目安となります。メーカー修理は高額(マザーボード交換が¥70,840~など)になる傾向があるため、専門業者を利用することで費用を抑えられる可能性があります。必ず複数の業者から見積もりを取り、内訳を確認してから依頼しましょう。
💡 起動トラブル対応は「落ち着いた判断」が鍵
パソコンが起動しないトラブルでは、焦って何度も再起動を試みたり、初期化をしたりすることは、症状を悪化させたり、データを完全に失ったりするリスクがあります。まずは落ち着いて、この記事で紹介した自己対処法を順番に試し、改善しない場合は、診断料や見積もりが明確な信頼できる専門業者に相談することが、データと費用の両面で最善の策となります。
パソコンが起動しないトラブルは、原因を正確に把握し、適切な対処をすることで、多くの場合は復旧できます。この記事で紹介した症状別の確認項目を参考に、まずは自分でできることを試してみてください。
改善しない場合や不安がある場合は、迷わず専門業者に相談しましょう。早期対応が、データ損失を防ぎ、修理費用を抑える最善の方法です。

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