ThinkPad修理は高い?保証切れの料金相場と延長保証の価値を徹底比較

  • 公開日:2025/11/9
  • 最終更新日:
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ThinkPad修理は高い?保証切れの料金相場と延長保証の価値を徹底比較

「ThinkPadの保証が切れてしまった…修理にいくらかかる?」
「購入時に延長保証を勧められたけど、本当に入る価値はある?」
「オンサイト修理と引き取り修理って、具体的に何が違うの?」

高い信頼性を誇るレノボ(Lenovo)のThinkPadシリーズですが、万が一の故障は避けられません。特に保証期間が終了した後の修理は「料金がいくらになるか不安」という方も多いでしょう。

この記事では、ThinkPadの修理料金と保証内容について、以下の点を詳しく解説します。

  • オンサイト修理、引き取り修理の違い
  • 保証期間外(有償)の具体的な修理料金相場
  • 落下や水濡れもカバーする「延長保証(ADP)」の価値
  • 法人向けサポートとの差

ご自身のThinkPadに最適な保守プランを見つけるための参考にしてください。

💡 ThinkPadの保証は「PC保険」です

ThinkPadの保証オプションは、自動車保険に例えると分かりやすいです。

  • 標準保証(引き取り):最低限の「自賠責保険」。自然故障(もらい事故)には対応できますが、自分で修理センターに送る(レッカーを呼ぶ)手間がかかります。
  • オンサイト修理:手厚い「ロードサービス」。電話一本で技術者が自宅や会社(現場)まで駆けつけてくれます。
  • ADP(アクシデント・ダメージ・プロテクション):最強の「車両保険(フルカバー)」。自分の過失による落下(自損事故)や水濡れ(水没)まで幅広くカバーしてくれます。

どのレベルの安心感を手に入れるか、コストと相談して決めるのが賢明です。


修理形態の違い:「引き取り」と「オンサイト」

レノボの公式修理サービスは、主に「引き取り修理」と「オンサイト修理」の2種類です。標準保証は「引き取り修理」にあたります。

① 引き取り修理(標準)

内容:
宅配便(佐川急便など)がPCを引き取り、修理工場(NECパーソナルコンピュータ群馬事業場)で修理後、自宅に返送されます。

特徴:
・保証期間内なら送料0円
・公式納期は7~10日ですが、実際はセンター到着の翌日発送など迅速な場合も(実質1週間程度)。
・自分で梱包・発送手配(集荷依頼)が必要です。

② オンサイト修理(オプション)

内容:
技術員が自宅やオフィスに訪問し、その場で修理を行います。

特徴:
・PCを手放す必要がなく、ダウンタイムが最小限。
・「翌営業日オンサイト」や、法人向けの「当日オンサイト」などプランが豊富。
・部品在庫がない場合や、現地で修理不可と判断された場合は、引き取り修理に切り替わることもあります。

注:レノボ公式の「持ち込み修理」は明記されていません。一般のPC修理業者が対応しているサービスとなります。

保証切れ!ThinkPadの有償修理料金(目安)

1年間の標準保証が切れた後に修理する場合(有償修理)、修理代金は「作業費」「送料」「部品代」の合計となります。詳細な見積もりは、PCをリペアセンターに送付しないと確定しません。

⚠️ 有償修理は高額になるケースも

ThinkPadの修理は、部品代が高額なため、総額が新品のPC(下位モデル)に匹敵するケースもあります。特に注意が必要なのは、マザーボード(システムボード)の交換です。

見積もり総額の例(システムボード交換の場合):
約80,310円 = 作業費(18,920円) + 送料(3,740円) + 部品代(57,650円~)

有償修理の料金内訳(概算・税込)

以下は、レノボが提示している有償修理の目安です(2025年4月1日現在)。

ThinkPad 有償修理料金(概算)

  • 作業費(固定):18,920円
  • 送料(往復):3,740円
  • 部品代(例):
    • システムボード:57,750円~
    • 液晶パネル:34,650円~
    • キーボード:23,100円~
    • 内蔵バッテリー:11,550円~

修理をキャンセルした場合の費用

PCをリペアセンターに送付し、見積もり金額を確認した後に「修理しない」と判断した場合でも、以下の費用が発生します。

  • キャンセル料(検査料+送料):8,030円
    • 内訳:検査料 4,620円 + 往復送料 3,740円

保証が切れたPCの修理を依頼する際は、このキャンセル料(8,030円)のリスクを承知の上で送る必要があります。

延長保証の価値と推奨オプション

有償修理の高額リスクを避けるため、レノボは購入時または購入後に、標準保証をアップグレードするオプションを用意しています。

A. 保証期間の延長(自然故障)

標準の1年保証を、2年、3年、4年、最大5年まで延長できます。「引き取り修理」のまま延長するプランと、「オンサイト修理」にアップグレードするプランが選べます。

料金例(製品による):

  • 3年間 引き取り修理:7,040円
  • 3年間 オンサイト修理:12,232円

ThinkPadユーザーの経験上、1年半~2年で何らかのトラブルが出る可能性も考慮し、「3年間」の延長保証が最もコストパフォーマンスが高いと推奨されています。

B. アクシデント・ダメージ・プロテクション(ADP)

これが最も重要なオプションです。通常の保証は「自然故障」しか対応しませんが、ADPは以下の「予期せぬ事故」もカバーします。

ADP(アクシデント・ダメージ・プロテクション)のカバー範囲

  • 落下(液晶割れ、筐体の破損)
  • 液体こぼし(水濡れ、コーヒーなど)
  • ✅ 火災、落雷、自然災害
  • ✅ 盗難、紛失(プランによる)

ノートPCは持ち運ぶため、落下や水濡れのリスクが常につきまといます。これらが原因の故障は、ADPを付けていないと全て高額な有償修理となります。心理的な安心のためにも、ThinkPadユーザーにはADPの追加が強く推奨されています。

PCを落として画面が割れた!
ADP(延長保証)に入っているか?
【はい】→ 無償修理(または低額負担)
【いいえ】→ 有償修理(作業費18,920円 + 送料3,740円 + 液晶パネル代34,650円~)

C. その他のオプション

  • 内蔵バッテリー交換サービス:バッテリー劣化はADPの対象外です。この専用サービスが必要ですが、診断ツールでエラーが出ないと交換してもらえないなど、条件は厳格です。(保証外でX1 Carbonのバッテリーを交換すると約2万5千円かかります)
  • ハードディスク返却不要サービス:機密情報を守るため、修理で交換した故障HDD/SSDをレノボに渡さず、手元に残せるサービスです。

法人向けサポート(プレミアサポート)との差

レノボは、個人向けサポートとは別に、ビジネスの停止を最小限に抑えるための手厚い法人向けサポートを提供しています。

標準サポート / プレミアサポートソロ(個人)

受付時間:
修理受付は9:00~18:00が基本(ソロは24時間対応)。

対応:
コールセンター経由で、必要に応じて技術サポートへ転送されます。

修理:
「引き取り修理」が標準。オプションで「翌営業日オンサイト」を追加可能。

プレミアサポート(法人)

受付時間:
24時間365日対応の専用コールセンター。

対応:
専門スキルを持つエージェントが直接対応。問題解決が迅速です。

修理:
「当日オンサイト修理」(オプション)など、ビジネス継続のための最速プランが用意されています。

ThinkPadがIBM時代から続く「大和研究所」の魂を受け継ぎ、メンテナンス性を重視して開発されている背景もあり、特に法人向けの保守・サポート体制は高く評価されています。

📚 参考情報

本記事に記載の料金やサービス内容は、記事執筆時点(または元情報)のものです。最新の正確な料金、保証条件、サービス内容については、必ずレノボの公式サイトでご確認ください。

まとめ:ThinkPadの修理と保証の最適解

Lenovo ThinkPadの修理と保証について解説しました。重要なポイントは以下の通りです。

  • 標準保証は「1年間の引き取り修理」のみ。送料は無料だが修理に約1週間かかる。
  • 保証切れの修理は高額。作業費(18,920円)+送料(3,740円)が固定でかかり、部品代(数万円)が上乗せされる。
  • キャンセルしても8,030円かかるため、修理依頼は慎重に。
  • 最適な保証プラン:3年間の延長保証」+「ADP(アクシデント・ダメージ・プロテクション)」の組み合わせが最も推奨されます。

ThinkPadは高価なビジネスツールです。購入時のわずかな追加費用(延長保証料)を惜しんだ結果、数年後に数万円の修理費が発生するリスクがあります。

特に持ち運ぶ機会が多い方は、落下や水濡れをカバーする「ADP」の追加を強くお勧めします。これがThinkPadを安心して長く使い続けるための「賢い投資」と言えるでしょう。

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