iPhoneやスマートフォンが故障したとき、「どこに修理を依頼すればいいのか」「正規店と非正規店、どちらを選ぶべきか」と悩む方は少なくありません。修理先の選択を誤ると、高額な費用を支払うことになったり、保証が失効したり、データが消失するリスクもあります。
この記事では、iPhone・スマホの修理依頼で後悔しないための完全ガイドとして、Apple Storeでの正規修理と非正規修理店の違い、それぞれのメリット・デメリット、状況別のおすすめ修理先、そして修理前に必ず確認すべきポイントまで徹底解説します。
目次
Apple Storeでの修理依頼:正規修理の特徴
Apple StoreやApple正規サービスプロバイダでの修理は、品質と安心感を最優先する方に適した選択肢です。Appleの専門技術者が純正部品を使用して修理を行うため、修理後も安心して使用できます。
依頼方法
持ち込み修理
最寄りのApple Storeに直接iPhoneを持ち込む方法です。「Genius Bar」の予約を強く推奨します。予約なしでも受付可能ですが、混雑時は数時間待つ可能性があります。
AppleのウェブサイトやApple Storeアプリから簡単に予約できます。予約時に症状を入力しておくと、当日の対応がスムーズです。
配送修理
AppleのリペアセンターにiPhoneを郵送して修理を依頼する方法です。近くにApple Storeがない場合や、店舗に行く時間が取れない場合に便利です。
Appleのサポートウェブサイトから手続きを行い、配送キットが自宅に届きます。修理期間は通常5〜7営業日程度です。
Apple正規サービスプロバイダ
ビックカメラ、カメラのキタムラなど、Appleから正規の修理サービスを提供する認可を受けた店舗です。Apple Storeと同等の修理品質が期待できます。
全国に多数の店舗があり、Apple Storeよりアクセスしやすい場合が多いです。
メリット
正規修理ならではの安心感
- 純正部品の使用:Appleの専門技術者による修理で、純正部品が使用されます
- 保証の継続:修理後もAppleの保証が継続されるため、将来的なサポートも安心です
- 即日修理の可能性:画面割れやバッテリー交換など、一部の修理は持ち込み当日に完了することがあります(※部品の在庫状況や混雑状況により異なります)
- データ保護:原則としてデータを保持したまま修理が行われます(※故障の状況により例外あり)
デメリット
注意すべきポイント
- コストが高め:修理料金は一般的に非正規店より高額です。AppleCare+に加入していれば、より安価に修理できます
- 予約が必要:持ち込み修理の場合、予約が推奨されるため、急な故障には不向きな場合があります
- 修理期間:配送修理の場合、通常5〜7営業日程度かかります
修理前の準備
- 修理前に必ずデータのバックアップを行いましょう。iCloudやiTunes(またはFinder)を使用してバックアップを作成できます
- 「iPhoneを探す」機能をオフにしておく必要があります。これは、修理担当者がiPhoneにアクセスするために必要な手順です
- Apple IDとパスワードを用意しておきましょう
Apple公式の修理費用やAppleCare+の詳細については、AppleCare+の修理費用と加入料金|iPhoneの保証を徹底解説をご覧ください。
非正規修理店での修理依頼:コストと利便性
Apple Store以外にも、様々な業者がiPhone・スマホの修理サービスを提供しています。非正規修理店は、コストを抑えたい方や即日修理を希望する方に適した選択肢です。
非正規修理店の種類
街中のスマホ修理店
駅前や商業施設に多数出店している修理専門店です。予約なしで利用でき、最短30分程度で修理が完了する場合もあります。
代表例:スマホスピタル、iPhone修理工房、クイックなど
家電量販店の修理カウンター
ヨドバシカメラやビックカメラなどの家電量販店内にある修理カウンターです。買い物ついでに修理を依頼できる利便性があります。
郵送修理サービス
オンラインで修理を依頼し、郵送でiPhoneを送る方法です。近くに店舗がない場合でも利用できます。
非正規修理店の具体的な修理費用や時間については、スマホスピタルのバッテリー交換・修理|料金・時間・保証を徹底解説で詳しく解説しています。
メリット
非正規店ならではの利便性
- コストが安い:一般的な相場は正規修理の50〜70%程度です。特に古い機種や保証期間が過ぎた機種の場合、費用を大幅に抑えられます
- 即日修理:予約なしで修理を依頼でき、最短30分〜数時間で修理が完了します(※症状により異なる)
- アクセスの良さ:駅前や商業施設に多数出店しており、利用しやすいです
- データ保持:多くの場合、データを保持したまま修理が可能です
デメリット
非正規修理の重要な注意点
- 保証の喪失:非正規店で修理を行うと、Appleの保証が無効になる可能性があります。将来的にAppleのサポートを受けられなくなるリスクを考慮する必要があります
- 技術のばらつき:修理技術者のスキルや使用する部品の品質は店舗によって異なります。印象としては、大手チェーン店の方が安定した品質を提供している傾向があります
- 非純正部品:使用される部品は純正品ではない場合が多いです。品質は店舗により差があります
- 防水性能の低下:修理後に防水性能が低下する可能性があります
非正規店を選ぶ際のポイント
信頼できる業者を見極めるために
- 総務省登録修理業者の認定を受けているか確認しましょう
- 修理前に見積もりを取り、修理内容や保証についてしっかりと確認しましょう
- 口コミや評判を事前にチェックしておくと安心です
- 修理後の保証期間(一般的には3ヶ月〜6ヶ月程度)を確認しましょう
- 修理前に必ずデータのバックアップを行うことが推奨されます
正規修理 vs 非正規修理:徹底比較表
Apple Storeでの正規修理と非正規修理店、それぞれの特徴を比較表にまとめました。自分の状況に合った選択の参考にしてください。
比較項目 | Apple Store(正規修理) | 非正規修理店 |
---|---|---|
修理費用 | 高め(AppleCare+加入で割引) | 安め(正規の50〜70%程度が一般的) |
修理期間 | 即日〜7営業日程度 | 最短30分〜数時間程度 |
使用部品 | 純正部品 | 非純正部品(品質は店舗により差あり) |
保証の継続 | 継続される | Appleの保証が無効になる可能性あり |
予約 | 推奨(Genius Bar) | 不要な場合が多い |
データ保護 | 原則保持(※故障状況により例外あり) | 多くの場合保持可能 |
店舗数 | 限定的(主要都市中心) | 全国に多数 |
修理後保証 | 90日間または元の保証期間 | 3〜6ヶ月程度(店舗により異なる) |
状況別おすすめの修理依頼先
どの修理方法を選ぶべきかは、あなたの状況やニーズによって異なります。以下のガイドを参考に、最適な選択をしてください。
保証期間内、またはAppleCare+加入中
おすすめ:Apple StoreまたはApple正規サービスプロバイダ
保証やAppleCare+のサービス料金で修理できるため、正規修理が最もお得です。保証を活かさない手はありません。
とにかく早く修理したい
おすすめ:非正規修理店(信頼できる業者を選ぶこと)
予約不要で、最短30分〜数時間で修理が完了します。急ぎの場合は非正規店が便利です。ただし、信頼できる業者を選びましょう。
費用を抑えたい
おすすめ:非正規修理店(保証喪失のリスクを理解した上で)
修理費用は正規の50〜70%程度が一般的です。ただし、Appleの保証が無効になる可能性があることを理解しておきましょう。
最新機種・高額機種
おすすめ:Apple StoreまたはApple正規サービスプロバイダ
高額な機種の場合、純正部品による修理と保証の継続が重要です。将来的な資産価値も考慮すると正規修理が賢明です。
古い機種(3年以上前)
おすすめ:非正規修理店または買い替え検討
古い機種の場合、正規修理費用が高額になることがあります。修理費用と買い替え費用を比較検討しましょう。
修理前に必ず確認すべきこと:データバックアップの重要性
どの修理方法を選ぶにしても、修理前にデータのバックアップを行うことは絶対に必要です。データはかけがえのない財産であり、万が一データが消去されても復元できるように、必ずバックアップを作成しておきましょう。
iPhoneのバックアップ方法
iCloudでバックアップ
Wi-Fi環境があれば、どこでも簡単にバックアップできます。
手順:「設定」→「ユーザー名」→「iCloud」→「iCloudバックアップ」→「今すぐバックアップを作成」
注意:無料プランは5GBまでです。容量が不足する場合は、有料プラン(月額130円〜)への加入を検討しましょう。
PCでバックアップ(iTunes/Finder)
パソコンに接続してバックアップを作成します。容量制限がないため、大量のデータも安心です。
手順:iPhoneをPCに接続→iTunes(またはFinder)を起動→「今すぐバックアップ」をクリック
Androidスマホのバックアップ方法
Google Oneでバックアップ
Googleアカウントに自動的にバックアップされます。写真、動画、連絡先、アプリデータなどが保存されます。
手順:「設定」→「Google」→「バックアップ」→バックアップを有効化
PCでバックアップ
USBケーブルでパソコンに接続し、重要なファイルを手動でコピーします。
バックアップ時の注意点
- 修理前にバックアップが正常に完了したかを必ず確認しましょう
- 写真や動画などの大容量データは、バックアップに時間がかかります。余裕を持って作業しましょう
- LINEのトーク履歴など、アプリ独自のデータは別途バックアップが必要な場合があります
詳しいバックアップ方法については、iPhone・Androidスマホのデータバックアップと修理のリスク|Google One活用法をご覧ください。
修理前のその他の確認事項
修理依頼前チェックリスト
- データのバックアップは完了しましたか?
- 「iPhoneを探す」機能をオフにしましたか?(iPhone の場合)
- Apple IDとパスワードを覚えていますか?
- SIMカードやSDカードを取り出しましたか?(必要に応じて)
- 修理見積もりを取りましたか?
- 修理後の保証内容を確認しましたか?
修理費用の相場と保険の活用
iPhone・スマホの修理費用は、症状や修理先によって大きく異なります。一般的な相場を把握し、適切な予算計画を立てましょう。
主な修理内容と費用相場
修理内容 | Apple Store(正規) | 非正規修理店 |
---|---|---|
画面割れ修理 | 約2万円〜4万円程度 | 約5千円〜2万円程度 |
バッテリー交換 | 約1万円程度 | 約3千円〜7千円程度 |
水没修理 | 約4万円〜7万円程度 | 約1万円〜3万円程度 |
充電不良修理 | 約1万円〜3万円程度 | 約5千円〜1万5千円程度 |
※上記は一般的な相場であり、機種や症状により異なります。AppleCare+加入時は、サービス料金(約3,700円〜12,900円程度)で修理可能です。
画面修理の詳細については、iPhone画面修理完全ガイド:費用・時間・おすすめ修理店を徹底比較をご覧ください。
保険の活用
スマホ修理に使える保険
- AppleCare+:Appleの保証プログラム。画面修理が約3,700円、その他の修理が約12,900円のサービス料金で受けられます(※iPhoneの機種により異なる)
- キャリア保証:ドコモ、au、ソフトバンクなどが提供する補償サービス。月額約500円〜1,000円程度で、故障時の修理代金をサポート
- モバイル保険:月額約700円程度で、年間最大10万円までの修理費用を補償する保険商品もあります
修理費用が買い替え費用に近い場合は、新機種への買い替えも検討しましょう。特に3年以上使用している機種の場合、修理よりも買い替えの方がお得な場合があります。
まとめ:自分に合った修理方法を選ぼう
iPhone・スマホの修理依頼には、それぞれのメリット・デメリットがあります。正規の安心感を求めるならApple Store、費用やスピードを重視するなら非正規修理店を選ぶと良いでしょう。
修理依頼の選択ポイントまとめ
- 保証期間内・AppleCare+加入中→ Apple Store・正規サービスプロバイダを優先
- 即日修理が必要→ 非正規修理店(信頼できる業者を選定)
- 費用を抑えたい→ 非正規修理店(保証喪失リスクを理解)
- 最新機種・高額機種→ 正規修理で資産価値を維持
- 古い機種(3年以上)→ 買い替えも検討
修理前に必ずやること
データのバックアップは絶対に必須です!
修理中にデータが消失しても、バックアップがあれば安心です。iCloudやGoogle Oneを活用して、大切なデータを守りましょう。
この記事を参考に、自身の状況やニーズに合った最適な修理方法を選択し、大切なiPhone・スマホを安心して使い続けられるようにしましょう。
自分で修理する選択肢も
修理費用をさらに抑えたい方や、DIYに興味がある方は、自分で修理する方法もあります。ただし、技術的な知識と適切な工具が必要であり、失敗すると症状が悪化する可能性もあるため、慎重に判断しましょう。
自分で修理する方法については、自分でiPhone・スマホを格安修理する方法で詳しく解説しています。
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